台風30号 11月16日~11月20日
台風で孤児に、児童養護施設に入れない子どもたち フィリピン
AFP=時事 11月19日(火)10時4分配信
【AFP=時事】フィリピン・レイテ(Leyte)島のタクロバン(Tacloban)に住むニカ・カブティン(Nica Cabutin)ちゃんは、台風の影響で発生した津波のような高潮に両親と3人のきょうだいをさらわれた──。
今月、同国中部を襲った台風30号(アジア名:ハイエン、Haiyan)により、多くの子どもたちが二カちゃんと同じく孤児となって残された。
強烈な高潮はタクロバンに壊滅的な被害をもたらした。史上最大規模の台風30号により多数の犠牲者が出るなか、二カちゃんはがれきにしがみついているところを発見された。
頭に大きな傷を2か所負い、治療のために髪の毛を片側だけ短く切った二カちゃん。どうやらこの髪型が恥ずかしいようだ。
虐待された女性や子どもたちのためのシェルターを運営しているカルメラ・バステス(Carmela Bastes)さんは、「二カちゃんは私たちに小学校1年生だと教えてくれた。私たちも8歳くらいだろうと考えている」と話す。
犠牲者の数について、国連(United Nations)は4400人以上と発表しているが、フィリピン政府は4000人未満と推定している。
タクロバン市福祉局のリリオサ・バルタザール(Liliosa Baltazar)氏によると、二カちゃんは台風で両親を失ったタクロバンの子どもたちのうち、政府の保護下に置かれた最初の孤児の1人だという。
バルタザール氏は、「現時点で、何人になるのかわからない。各地区の当局者に対し、孤児になった子供たちを引き渡すよう要請している。だが今は彼らも自分たちの家族の世話をすることで精いっぱいだ」と述べた。
国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン(Save the Children)」のフィリピン支部は、約300万人の子供たちが何かしらの被害を受けたと考えている。
二カちゃんは現在、シェルターの1階に住んでいる。タクロバンの多くの家屋と同じように、施設の屋根は吹き飛び、電気も水も遮断されたままだ。
通常なら、同市内の児童養護施設2か所のどちらかに保護されることになるが、これらの施設も壊滅的な打撃を受け、スタッフや子供たちが退避を余儀なくされている状態だという。
市の社会福祉システムが復旧すれば、二カちゃんや他の孤児たちは当局に引き渡され、最終的には養子に出されることになる。
バステスさんは「彼らには家族が必要だ」と述べ、「施設にずっといるわけにはいかないから」と続けた。【翻訳編集】 AFPBB News
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フィリピン被災地支援で光る米国の「ソフトパワー」
CNN.co.jp 11月19日(火)18時14分配信
(CNN) 台風30号(ハイエン)で壊滅的な被害を受けたフィリピンへの支援活動で米国が目立った活躍ぶりを示し、軍事、経済力といった「ハードパワー」をしのぐ「ソフトパワー」を発揮している。
フィリピンへ送り込まれた米海軍の原子力空母ジョージ・ワシントンは満載排水量9万7000トン、搭載可能な戦闘機75機、乗員6250人と、圧倒的なハードパワーで知られる。しかし被災地では、そのソフトパワーが大きな影響力を持つ。艦内には51床の病棟や手術室、歯科治療施設を備え、支援活動に当たる米海軍艦隊のまとめ役を果たしている。
台風被災地への人道支援のような場面は、米軍が世界に存在感を示すチャンスだ。特に、アジアでの影響力は近年、中国が米国を上回っているとも指摘されるだけに、貴重な機会といえる。
被災地に出動しているのは米軍だけではなく、英国やオーストラリアの艦隊も救援に駆けつけた。だが米国はフィリピンの旧宗主国であり、長年にわたり同国にアジア最大級の基地を置いていたこともあって、特につながりが深い。
フィリピンの政治アナリスト、ラモン・キャシプル氏はさらに、台風30号で甚大な被害を受けたレイテ島は第2次世界大戦中、米軍が日本軍からフィリピンを奪還するために上陸した場所だったと指摘する。
こうした歴史を背景に米国の支援が歓迎される一方で、中国の対応には批判が集まっている。中国が当初表明した人道支援は10万ドル(約1000万円)。
その後160万ドルに増額したものの、家具大手イケアが表明した270万ドルにもはるかに及ばない規模にとどまった。
中国の判断には南シナ海のスプラトリー(南沙)諸島の領有問題が影を落としているとされ、同国のイメージダウンにつながっている。アナリストの間では、中国は被災地支援で人心をつかむチャンスを逃したとの見方が強い。
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フィリピン台風、木にしがみついた犬とネコ助かる 死者増加
2013.11.16 Sat posted at 16:37 JST
(CNN) フィリピン中部などを直撃した超大型台風30号(ハイエン)の被害で、被災地で取材に当たる
CNN記者が、押し寄せる高潮に流されて樹木の枝にしがみついて生き延びたとみられる犬とネコの姿を撮影した。
2匹は撮影後、住民に助け出された。
被災地では懸命な救援作業が続いているが、通信網の遮断や道路不通などで被害の最終的な把握も進んでいない。漁業の町グイウアンは大半の地域が破壊された。
各国の救援隊の到着も相次いでいるが、略奪、食料や飲用水の絶望的な不足、避難施設の不備などが報告される被災地での本格的な活動はこれからとなっている。
フィリピンの国家災害対策本部によると、死者は16日時点で3633人に増え、負傷者は1万2487人。行方不明者は少なくとも1179人。約200万人が自宅などを失った。
被災者は15日時点で900万人、子どもの被災者は400万人と推定される。食料を必要としている住民は250万人、これまで配られた非常事態用の簡易食料は40トン、緊急の援助資金は3億米ドル(約300億円)が必要とされている。
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台風フィリピン支援、米中が水面下で対立か―米メディア
Record China 11月20日(水)3時17分配信
2013年11月18日、米国営放送ボイス・オブ・アメリカ(中国語電子版)は、台風30号で甚大な被害を受けたフィリピンへの支援問題で「米中両国が水面下で対立か」と題する記事を掲載した。
日米両国はこのほど、フィリピンへの大規模な支援を表明した。中国は両国に対し「別の意図があるのではないか」と疑問を投げかけている。中国、台湾、香港はフィリピンど領有権問題などで対立している。しかし、台湾の馬英九(マー・インジウ)総統は「(人道支援に)国境はない。過去にこだわるな」と表明。中国、台湾、香港も支援を行っている。
米国とフィリピンの関係は強く、空母派遣を受け入れたのも当然だろう。一方、日本がフィリピン支援を1000万ドル(約10億円)から4000万ドル(約40億円)に上乗せしたことを受け、台湾の専門家は「国際関係や地域戦略を考慮したのではないか」と指摘している。
対外支援において、各国は人道支援を優先し、外交問題は棚上げすべきなのだろうか。今回の件で中国は、フィリピンとの関係改善だけでなく、ソフトパワーを世界に示す機会を失ったとはいえないだろうか。(翻訳・編集/AA)
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自衛隊輸送機、救援物資積みタクロバンに到着
読売新聞 11月20日(水)11時30分配信
【マニラ=石崎伸生、北京=五十嵐文】台風30号で被災したフィリピンで援助活動を行う自衛隊のC130輸送機が20日午前、救援物資を積んで首都マニラから中部レイテ島タクロバンに到着した。
深刻な被害が出たタクロバンに自衛隊の輸送機が入ったのは初めて。今回は、航空機用の燃料を積み込んでおり、タクロバンを拠点に遠隔地へ救援活動を行う航空機などに提供される見通し。
比国家災害対策本部によると、タクロバンには食料や水が届いているが、山間部など遠隔地に搬送するための車両が不足しており、自衛隊の輸送機は今後、トラックも空輸する予定という。
同本部によると、20日朝時点で死者は4011人、行方不明者は1602人になった。
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